双極性障害という言葉を聞いたことがありますか?
簡単に言うと双極性障害とはうつ状態と躁状態が一定の期間で切り替わる精神的な病です。この双極性障害の辛いところや症状、また双極性障害とどう向き合っていくのか、似ている疾患との関係について考えていきます。
双極性障害の症状とは?
双極性障害とは前述の通り、躁と鬱が交互にやってくる精神的な病です。といっても、躁である期間は全体の一割から二割くらいといわれているため基本的な症状はうつ病と変わらないように見えます。
そのため心療内科や精神科ではうつ病と診断されていたのに実は双極性障害だった、なんて事例もよくあります。なぜこのようなことが起こってしまうのかというと双極性障害患者が躁であるときは躁である自覚がないため診断基準となる躁エピソードが出てこないためです。
躁エピソードとは
躁エピソードとは…
- 今なら何でもできるという誇大妄想が続く
- 睡眠時間があまりなくても十分に活動できる
- いつもより対人関係が活発になる
- 頭の中で思考がぐちゃぐちゃになりまとまらなくなる
- 落ち着かない様子で注意散漫になる
- 大金を使いまくるなど自制の利かない行動をする
があります。双極性障害の人にとってはうつ状態から晴れて元気でとてもパワフルな状態なので躁状態である自覚はありません。うつ状態の時は他人に迷惑をかけることはないのですがこの躁状態の時が一番危険な状態です。
他人に暴言を吐いたり暴力を振るったり金を使いまくったり衝動的な行動をしたりなど大変危険です。しかし本人に自覚はないため周りの人がおかしいといってもなかなか認めてくれないでしょう。ひどいときだとそのまま入院することもあります。
双極性障害の患者に処方される薬はうつ状態を緩和するものではなく感情の波を平坦にするものです。そのため躁状態による自他ともにおこる被害を少なくすることができます。
薬の処方や薬を飲むペースなどは医者と相談して必ず医者の言うことを守って飲むようにしてください。
双極性障害のあるある
ここまでは双極性障害の躁状態の欠点について話してきました。次は双極性障害あるあるを紹介していきます。躁状態の時はハイな状態なのでその時のことをあまり覚えていない場合が多く、うつ状態の時に躁状態の時のことを思い出してさらに鬱になったりもします。
集中力が上がりいろいろなことに挑戦できる
躁状態をいい方向で利用すると普段なら渋ってしまう様々なことに挑戦することができたり、いろんな人と関わっていろいろなことを学ぶことができるようになります。当たり前のことかもしれませんが普通の人と比べて躁状態の時は異様に活発なのでほんとにいろいろやらかすことができます(いい意味で)
創作能力が上がる
双極性障害が天才病といわれることがあるのを知っていますか?
躁状態の時に独特な発想をしたり創作活動が活発になる場合があるそうです。躁状態の時は基本的に眠ることがないので集中して創作活動をすることができ気づいたら一日経っていた…なんてこともあります。
予定がダブル(トリプル)ブッキングする
躁状態の時は何でもできると錯覚しているのでバイトや仕事、予定を一日にいくつも詰め込みます。
実際に躁状態の時ならばありあまる体力で対処することができるのですが、途中で突然うつ状態に入ってしまうとすべての予定をキャンセルせざるを得なくなります。結果的に大勢に迷惑をかけてしまうことになります。
いつの間にか借金が増えてる
これは本当に怖いことですが躁状態の時によくある事です。
ハイな状態なのでお金を使っている感覚が全くなく気づいたら〇十万借金していた…みたいなこともあります。お金が無くなると前述の通りバイトや仕事を詰め込むのですが,うつ状態に移行するため借金が増えていく一方という最悪な状態になってしまうことも珍しくありません。
双極性障害の原因とは?
双極性障害の原因ははっきりとはわかっていないようです。
血縁者に双極子障害の人がいると自分が双極性障害になる確率は高いという実験結果があり、遺伝も関係しているのではないか?ともいわれています。
また先天的ではなく後天的に双極性障害になるケースもあるといわれています。育った環境やストレス、生活リズムの乱れなどが原因になっていることもあります。
ストレスの感じ方は人それぞれ違うので先天的な部分が多いのかな?と個人的には思っています。
双極性障害と仕事
双極性障害の人はどのように仕事をすればいいのでしょうか?
うつ状態の時は外出することができないため仕事をすることができません。
かといって躁状態の時にやりすぎるのもよくありません。
双極性障害と診断された場合は素直に医者の言う通りに治療を行いましょう。双極性障害というのは完治するものではなく躁と鬱の感情の波をなるべく平坦にして行くように治療をすすめていきます。
ストレスのたまりやすい職業や人間関係が多い職業はあまり向いていないかもしれません。
体調が悪くなった時にすぐに休めるような保険がきく職業がいいかもしれません。
在宅ワークや個人事業などは個人の自由に仕事をすることが出来るのでオススメです。
双極性障害と発達障害との関連性とは?
双極性障害の躁状態と発達障害のADHDの症状は似ていると言われており、実際に発症の経緯が同じであるそうです。
ADHDはうつ病や双極性障害を併発しやすいとも言われており
双極性障害と発達障害には密接な関連があります。発達障害は診断が難しく双極性障害やうつ病と誤診されている可能性もありその逆もあります。

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